いじめられたり食べられたりしないように穴で平和に暮らしたい…
前を歩く爺さんのステッキを取り上げて
このひまわりを全部たたっ切ってしまいたい―
少年はあどけない顔をして、そんなことを思っていた。
誰も知らないのだ。少年がそんなことを考えていることを。
想像することもできない。
むしろ、そんなことを考えるとすれば自分の方だと思っているのだろう。